Ron's Room

Ron's Room

私なりに、私のペースで「ロコ」を探すプロセスを
物語として少しづつまとめてみようと思います。
見つからないのなら、見つかるまで夢中に書いてみます。
見つかるまでは、物語が私の「ロコ」なのかもしれません。
お立ち寄り頂ければとてもうれしいです。

エッセイ集

「記録」をなぜヒトは残そうとするのか?

両親と初めて訪⽇した2歳11 ヶ⽉のGiorgio を撮っていて気付く。このまさにこの⽇のこの時のこの天使には⼆度と会えない。来年もおそらく⽇本⼤好きパパとママが連れて来るに違いないが、そこに2歳11ヶ⽉のGiorgio はもう居ない。今度...
エッセイ集

Warum wollen Menschen “Aufzeichnungen” führen?

Ich bemerkte es, als ich Fotos von Giorgio machte, der gerade 2 Jahre und 11 Monate alt ist, und zum ersten Mal mit sein...
詩歌

乗船 Ⅰ (詩編)

夕辺には開き戸を鎖(と)ざしフランスベットに澪(みお)を曳き込みサカナの眼で壁の陰影を刻んでいればムツカシクはなかった 翌日が複雑になったいくつかの事件いくつかの痛みの襞(ひだ)を入念におりたたみ昼の峠を越えようと 君の営々とつづく私的遍歴...
平和泥棒(戯曲)

戯曲 平和泥棒 一幕

(ほぼ一人芝居。「オリオンの嘆き」プロット)配役木馬 まもる(初め、ワカメ)木馬 のりコロス(輪唱するガヤ)第一幕カップルがいちゃついている。ワカメ登場。ワカメ何や、ワイら、何ぐちゃぐちゃいちゃついとんねん!ただでさえ粘(ねば)つく季節やゆ...
エンドレス・エンド(未完・新作)

エンドレスエンド 第一話

これ以上悪事を働くわけにはいかない。俺がよかれ、成功すると確信して行うことはことごとく失敗してきた。なにをしてもあと一歩までというところまで行ったとしても最後には失敗に終わり、その結果、自分と自分に好意を持つ他人を不幸にしてきた。無能である...
エンドレス・エンド(未完・新作)

エンドレスエンド 第二話

早朝、払曙の時間、ただ事でないカラスの声で目が覚める。けたたましい鳴き声で、三羽のカラスがまるで恐ろしい敵を見て大騒ぎをしている気配。一羽の鳴き声は他と比べてソプラノ風で、ずっと間断なく鳴き続けている。他の二羽はそれに呼応するように例の聞き...
エッセイ集

君たちの名前を探している。

君たちの名前を探している。8年間、私の年越しの企画「HONZEN (本膳)」にBerlin、Paris、Wien、Zürichの大晦日のコンサートを終えて私のホテルに毎年駆けつけてくれた君たちの名前を。2019年。館内の懐石レストランは失っ...
平和泥棒(戯曲)

戯曲 平和泥棒 第二幕

(青年のワカメ、喜々として部屋を這い回る。)ワカメへ、へ、へ。不思議だなァ、ウム、実に不可思議至極だぜ、あんなに嫌っていた「実験室」へ行くのが、こんなにたのしくなっちまったなんて。この俺がだぜ、へ、へ。俺はもうちっと自分は複雑な構造をしてい...